ドメインの構造と取得方法を知ろう!
開発したWebサイトやアプリを公開するなどの際は、レンタルサーバに付属するサブドメインなどを使用しても良いですが、やはり自分だけのドメインを使用したいのではないでしょうか。
ここでは、そのドメインの取得方法について見ていきましょう。
目次
ドメインとは
ドメインとは、簡単に言うとインターネット上の住所を、人間にとってわかりやすくしたものです。
まず、インターネットに接続する機器にはIPアドレスが割り振られます。しかしIPアドレスは192.168.1.1
や2001:0db8:0000:0000:0000:0000:0000:00ff
のような数値の羅列であり、これではどんなサイトなのかがさっぱり分かりません。
そこで、ドメインをIPアドレスや他のドメインと紐づけることで、私達にとって分かりやすい形で表現できるようになっています。
ドメインの構造
ドメインは、大まかに5つのパーツに別れます。

場合によってはexample.com:8080
というように、ドメイン名:ポート番号
という形になる場合があります。phpmyadminなどの外部に見せない管理画面などで、開発環境である場合は、このようなURLになる場合があります。
構造を知っていれば良いので、用語まで細かく覚える必要性は低いです。エンジニアであればすべて知っておくべきですが、それ以外なら用語まで覚える必要は余りありません。
トップレベルドメイン (TLD)
トップレベルドメイン(TLD)は、com
, net
, jp
といった、ある意味ドメインのジャンル分けをするような部分です。
例えば、com
ならcompany、jp
やeu
などは国や地域を表します。
そういったジャンル分けは一応ありますが、普段見るようなものは大半が自由に利用できます。
悩んだらcom
やnet
といった汎用的なもので問題ありません。
セカンドレベルドメイン
トップレベルドメインが国(jp
など)の場合、ここにco
やne
などの汎用的なドメインが来る場合があり、com
やorg
のような汎用的なドメインなら、多くはユーザが自由に取得するドメインが入ります。
つまり、example.co.jp
なら、co
という汎用的なドメインがセカンドレベルに、example.com
なら、example
という自由に取れるドメインがセカンドレベルにきます。
サードレベルドメイン
ドップレベルドメインが国(jp
など)の場合、ここにユーザが自由に取得するドメインが来ます。
ただ、ほかユーザがすでに取得済みのドメインは取れません。
サブドメイン
ユーザが自由に取得するドメインより後方に来るドメインです。hoge.example.com
なら、hoge
がサブドメインになります。
このサブドメインは、他のユーザのドメイン取得状況に関係なく、自由に作ることができます。
www
に関しては、下記のホスト名であることが一般的です。
ホスト名
それをホストしているサーバの名前ですが、Webの場合はwww
だというのが暗黙の了解です。
そのため、現在では、www
はしばしば省略されます。そのため、https://www.example.com
というwww
を省略しないURLと、https://example.com
のようなwww
を省略したURLは同じページに飛ぶべきです。
ドメインを取得する
取得できるドメイン
ドメインを取得する際は、.com
や.co.jp
などと、自由な名前の2つの組み合わせで取得します。例えば、example.com
などです。
example.com
example.co.jp
huga.example
あくまで形式の例です。これらは例示などで自由に利用できるドメインです。サイトでドメインの説明を入れるなどの際は、変なサイトにつながらないように注意して例示用のドメインを用いましょう。
取得したドメインのサブドメインは自由に使用することができます。example.com
を取得したとすると、hoge.example.com
やaaa.bbb.ccc.example.com
など、サブドメインを自由に無料で使用することができます。
レンタルサーバや無料ブログサービスなどでは、しばしばドメインの一部が決まっていて、サブドメインを自由に指定できることがありますが、これはサービス提供側がドメインを有料で取得しており、無料であるサブドメイン部分を配っている、と言うかたちです。
ここで、既に取得されているドメインは取得できません。ドメインを重複して取得することはできないということです。
ドメインを購入する
独自のドメインを使用するには、ドメインを購入する必要があります。普通の新規購入の場合は、特にトップレベルドメイン (と.co
のような属性を表すセカンドレベルドメインの組み合わせ) によって価格が決まることが多いです。
ドメインは一般的に安く、年間1500円ほどで利用できます。また、場所によっては購入時の価格は1円であることもあります。(通常、更新費用は普通の価格です)
購入したい場合は、ドメインの購入ができるサイトを利用しましょう。
- Xserverドメイン
.com
や.net
などが初回は1円、レンタルサーバもセットで利用可能
- お名前.com
.com
や.net
などが初回は1円で、中古ドメインも販売されている。こちらもレンタルサーバーをセットで利用可能。
- Amazon Route53
- ドメインを管理するシステムだが、ここで購入も可能。1円になるような割引はなし
他にも様々な場所で購入できます。好みのサイトで購入して問題ありません。
しかし、.shop
など、トップレベルドメインによっては特定のサイトでしか販売していないような場合もあります。
サブドメイン
ドメインを購入したら、自由にサブドメインを使用することができます。サブドメインは、購入したドメインよりもドット区切りで後ろのレベルとして付けるのものです。
サブドメインは、何回層にも増やすことができます。

例えば、eu.example.com
のように言語で分けるのも良いですし、games.example.com
とblog.example.com
のように、種類で分けるのも良いです。
ドメインの費用
紹介したサイトなどにも書かれていますが、費用は購入時と更新時に必要です。
ドメインの購入価格と更新価格は同じであることもあれば、異なることもあります。1年単位の契約であるため、1年以内に捨てるドメインであれば気にしなくてよいですが、長く使う場合は必ずショップの各価格を確認しておきましょう。
更新の費用はトップレベルドメイン (と.co
のような属性を表すセカンドレベルドメインの組み合わせ) によって大きく変わります。
.com
や.net
等の汎用的なものは$10~12程度.jp
や.co.jp
等の一般的に信頼性が高いものは$数十程度.gold
や.ac
などの一部の特殊なドメインは$100以上もある
中古ドメイン
ドメインはお名前.com など、中古のものを購入できたり、使用中でもそのドメインの管理者と交渉して購入できるような場所もあります。
中古ドメインには、使いたい名前が埋まっていても使える可能性があるだけでなく、
- 長期運用されていたものは評価が高い事が多い
- 最初から被リンクがある場合がある
と言った利点があります。つまりSEO対策用です。
中古ドメインの購入必要はドメインによって大きな差があり、数千円程度の安いものもあれば、数十万するようなドメインもあります。
良いドメイン名
ドメイン名として良いとされるものは次のような特徴があります。
.com
、.net
、.jp
などの知名度が高いTLD- 名前が短いもの
- 覚えやすいもの
- ハイフン(
-
)がないもの
ハイフンに関しては、CMなど、口頭で伝える際に面倒になるためです。しかし、口頭では伝えない、単語を区切らないと別の意味になる、非常に短いドメインを使える可能性がある、といった場合などはハイフンを入れる手もあります。
TLDも、.xyz
や.link
などはスパムやフィッシングなどで頻出するため、怪しまれる可能性があります。.com
や.net
、.co.jp
など、良い意味で知名度が高いものを採用しておきましょう。com
はcompany
の略であるなども知っておくとドメインの選択に役に立ちます。
まとめ
ドメインは、インターネット上の住所を人間にとってわかりやすくしたようなものです。わかりやすくしたものなので、ドメインもできるだけ分かりやすいものにすることが推奨されます。
localhost
やIPアドレスのままだとうまく開発できないことがよくあるので、本番環境のドメインは信頼性の高いTLDを使用するといった使い分けもしていくと節約に繋がります。
